いつも手足が冷たい高齢者や冷え性の女性におすすめな、シンプルな冷え性対策の気功体操をご紹介します。
動きそのものはとても簡単でゆるやかですが、からだの気が全身にめぐってポカポカしてきます。
大切なのは「熱い気」をイメージすることです。
高齢者・女性の手足が冷たくなる原因
発汗量が減る
高齢になるとあまり汗をかかなくなります。
汗をかくことで暑さ寒さへの体温調節をするのですが、それが若い頃のようにできなくなるのです。
筋肉の衰え
年をとって筋肉が衰えると全身が冷えやすくなります。筋肉が熱を生み出しているからです。
食事では筋肉のもととなるタンパク質を必ず摂るように心がけると良いでしょう。
自律神経の乱れ
女性はストレスやホルモンの増減で自律神経が乱れやすく、冷え性となるケースが多いと言われています。
からだの末端にいくほど熱が逃げやすく、手足が冷たくなります。
この場合、外側から温めても血流が変わらなければ芯から温まることができません。
高齢者や女性の冷え性をからだの内部から改善する、簡単な気功の技法をお伝えします。
手足の冷たさを改善する気功法
肩幅に足を広げてリラックスして立ちます。
気功を始める前に、軽くイメージトレーニングします。
(1)手を前に肩の高さまで上げ、「熱い気と交流している」とイメージしてください。
(2)交流のイメージができたら、今度は手首を立てて、両手を左右に開きます。
熱い気との交流の範囲をだんだん広げ、手だけではなく「全身で交流する」とイメージします。
(3)息を吐きながら左を向き、左手のひらを上向きにして、右手を頭上から回し、左手前方に手刀を切るように振り下ろします。
右手の動きに合わせて、体の重心は前足(左足)に。
(4)右を向きながら両手を頭上から右に回します。
(5)右手のひらを上向きにして、左手を上から回します。
(6)左手を頭上から回し、右手前方に手刀を切るように振り下ろします。(3の反対方向)
(3)〜(6)を8回、繰り返します。
立つことが困難な場合は、椅子に座ったままでも構いません。
(出典:グラフ社「少林寺気功健康法―中国武術の総本山少林寺が伝える秘法」秦西平)
※タントウコウも冷え性改善に効果的です。
冷え性改善のための食事と栄養素
ショウガ・とうがらし
代謝を高め、体の内側から温かくしてくれる食材の代表格です。
そのほかにも、ニンジン、カボチャ、ゴボウ、タマネギ、ニンニクなどの根菜類も体温をあげる作用があります。
ビタミンE
血管を拡げて血流を良くします。
ビタミンEを含む食材例:穀類・緑黄色野菜・豆類など
ビタミンC
血液の材料となる鉄分の吸収を助けます。
ビタミンCを含む食材例:いちご・オレンジ・ブロッコリー・ピーマン・いも類など