気功にはさまざまな効果が認められています。からだを健康にするだけでなく、自律神経つまり精神的にも良い影響があると言われています。
引き寄せ効果についても噂されており、半信半疑な人も多いことでしょう。その理由や仕組みについて解説いたします。
気功5千年の歴史
さかのぼること5千年。すでにその頃から、気功の原型はありました。
紀元前3100年頃の中国、馬家窯(ばかよう)文化という文字のない新石器時代。
彩陶罐(さいとうかん)と呼ばれる土器に、気功らしきポーズをしている人の絵が描かれていたそうです。
また、紀元前722年〜21年の春秋戦国時代には、当時の病気の治療方法として気功、あんま、温熱療法、針・灸、漢方薬が記録されています。
その後、儒教、道教、仏教などの宗教や武術、中国医学と結びつき、易学や風水の影響も受けながら、さまざまな気功法が確立されていきました。
そして文化大革命以降の1980年代に気功ブームが巻き起こりました。
現在3千種以上(!)の気功があると言われていますが、その中の3分の2は、この気功ブームのときに作られたものだそうです。
そもそも気功の「気」って何?
明るく元気な人や子どもと接していると気持ちが晴れやかになりますよね。
逆に、人ごみや暗い雰囲気の場所に長居したとき、または悪口や愚痴ばっかり言っている人と喋ったりすると、なんとなく肩が凝ったり背中が重くなったりすることってありませんか?
その原因は「気」。
「気」には、陰と陽の2種類があって、そのどちらも空気中にただよって伝染します。
直接触れるともっと強力に移ります。
気は、音波や電波と同じようにひとつのエネルギーのひとつなのですが、明確に測定する方法がないため「科学的ではない」として世間一般では迷信のたぐいに分類されてしまっています。
しかし、日本には古来から「気」を使った慣用句がたくさんありますね。
元気、勇気、覇気、
気が強い、弱い、
やる気が出る、やる気を失う、
気をつかう、気苦労、気疲れ
気に病む、気前が良い
など。
こういった言葉からわかるように、「気」出ていったり入ってきたり環境によって左右されるものであることを、日本人は本能的に知っています。
これを意図的にコントロールしようとするのが、ヨガや瞑想や気功です。
気は自律神経にどのように影響しているの?
がんの治療について見解のある方は、「笑い」が免疫力を高めるというのを聞いたことがあるかもしれません。
笑っているときというのは、良い「気」が発せられています。
そのときの「気」が、からだの細胞すべてに影響し、本来の人間の持っている元気になる力を高める、つまり免疫力が高まるわけです。
そして特に敏感に気の良し悪しを察知するのが自律神経。
怒ったりイライラしてストレスがたまると、自律神経が乱れるとよく言いますよね。
過食になったり拒食になったり頭痛がしたり。
人を正常な状態に保つ自律神経が誤作動を起こすと、そのような症状となって現れます。
このようなとき、気の流れも停滞していることが多いそうです。
医学では、精神疾患には脳内の神経伝達物質に働きかける薬でこういった病気を治そうとしますが、東洋医学では脳ではなく、からだ全体の「気」のめぐりを促して治そうとするスタンスです。
引き寄せと気功の関係
ポジティブな言葉を使っているとラッキーなことが起こる、感謝をしていると願いを引き寄せる、とよく言われます。
いわゆる「引き寄せの法則」。
これは先ほども述べた陰陽の気の及ぼす影響で、説明できます。
気は伝染します。
良い気を出していると、同じ良い波長の人や出来事を引き寄せやすくなります。
逆も同じくで、ネガティブな人はネガティブな人や出来事を引き寄せます。
誰だってイライラしている人には近づきたくないし、
明るくがんばっている人を応援してあげたい。
迷信でもスピリチュアルでもなく、単純な話です。
気功でなくても、邪気を払って良い気をからだに流してあげると、良い気に反応する人や出来事が自然と集まるようになり、結果的に幸運を引き寄せることになります。
結局、気功に効果はあるのか?
あると言えばある。ないと言えばない。
というのが、長年気功をやってきた私個人の考えです。(ブログ管理人は気功歴7年)
気の力を信じる人にはあるし、信じない人には効果がない。
病は気からと言いますが、その言葉を実感している人には、効果があると言えるでしょう。
海外では、「気」が及ぼす科学的・医学的な検証がかなり進んでおり、その研究をもとに開発されたメンタルメソッドがたくさんあります。
科学的根拠から納得したい人には、気功ではなく西洋で人気の「マインドフルネス瞑想」から体験するのがおすすめです。
ご参考になれば幸いです。