
心臓がどきどきして眠れない、呼吸が浅く息苦しい…そんな症状で寝付けないことがあります。
このように寝る時の動悸・過呼吸は、パニック症の可能性が考えられます。
パニック症で眠れない時に寝る方法や自分でできる対処法を調べてみました。
寝る時の動悸や過呼吸の原因
アルコールを飲んだりカフェインを取りすぎると動悸は激しくなります。
また、心臓に負担がかかる太り過ぎや、ホルモンバランスがくずれる更年期にも動悸息切れの症状が現れます。
そんな要因はないのになぜか動悸が激しい・過呼吸気味という場合は、精神的な不安が原因の「パニック症」が考えられます。
体に異常がなく、精神面からくるパニック症が原因の場合の有効な対処法を以下にご紹介します。
自分でできる対処法
まずは自分でできる対処法から。
呼吸コントロール
パニック発作で起きる過呼吸には、呼吸のコントロールが有効です。
静かな環境で、
「10秒間呼吸を止める」
↓
「口あるいは鼻から3秒息を吐く」
↓
「口あるいは鼻から3秒息を吸う」
を焦らず自分のペースで行いましょう。
丹田を意識して同じようにゆっくりと息をする丹田呼吸法も効果的です。
なお、呼吸困難がひどいときは肺に異常がある可能性もあります。
コントロールできない息苦しさを感じた場合は、医療機関を受診しましょう。
眠れない時に効く気功
体内の気の流れを整え、眠りにつきやすいとされている気功の動作です。
ひざの曲げ伸ばし
仰向けに寝て、ひざを立ててひと呼吸おき、ひざを伸ばしてゆるめる。これを9回。
ひざを立てるときに足に力を入れて緊張し、おろしたときにゆるめる。
お尻をあげる
仰向けに寝て、おなかと腰に力を入れて、お尻を上にあげる。ひと呼吸おいておろす。これを9回。
足首を立てる
仰向けに寝て足先を上に向ける。指先を床につけるように足の甲を倒して力を入れる。
戻して足首に引きつける。これを9回。
(出典:グラフ社「少林寺気功健康法―中国武術の総本山少林寺が伝える秘法」秦西平)
ツボ押し
痛気持ちいいくらいの強さでツボを押します。
百会(ひゃくえ)… 頭頂部にあるツボ
精神不安を抑えて心を落ち着けるのに役立つといわれます。
膻中(だんちゅう) … 胸の中央にあるツボ
精神不安で呼吸が浅く、動悸がする時におすすめです。
引用元:
体を動かす
一度ベッドから出て気分転換をして自律神経のバランスを整えます。
- ストレッチなどで体を動かす
- 入浴
- 食事
- 音楽を聞く
など、眠ることからいったん離れて気分を切り替えることも自律神経を整えるのに有効です。
医療機関での対処法
病院やクリニックでは、眠れない症状を緩和するその人にあった療法で対処してくれます。
・薬物療法
医療機関に相談すると、睡眠障害の原因となっている不安を取り除くお薬が出されることもあります。
ベンゾジアゼピン系の抗不安薬・セロトニン再取り込み阻害薬の抗うつ薬などがパニック症には有効とされています。
・認知行動療法
医師や専門家との対話で改善を試みるカウンセリング形式の療法です。
不安となっている状況を明らかにし、症状が出るときの思考パターンを改めていきます。
まとめ
- 寝ようとするときの動悸や過呼吸は「パニック症」の可能性
- それは精神的な焦りやストレスから引き起こされる
- 気持ちを落ち着かせる方法を試してみる
- それでも改善がみられなければ専門の医療機関へ相談を
不安が不安を呼び、このままおさまらないんじゃないか、眠れなかったらどうしようと恐怖を感じることもあります。
この場合、自分で恐怖を大きくしていることが多いそうです。
医師や専門家は、
パニック症や過呼吸で死ぬことはない
と言っています。
不安が大きくなりそうなときは、この専門家の意見を思い出してみてください。
苦しくなるのも楽になるのも、主導権は自分自身にあるのだと、自信をもって安心してください。
ご参考になれば幸いです。