「自律神経のバランスが乱れる」とか、「自律神経失調症」とか、よく耳にするこの言葉。
頭が痛いとか胃が痛いなら場所がわかりますが、「ジリツシンケイ」ってどこにある?
脳?心臓付近?それとも全身に張り巡らされている?
疑問に思ったので調べてみました。
自律神経は背中に沿って一直線
自律神経とひとくちにいっても、「交感神経」「副交感神経」の2種類があり、どちらも日常生活には必要な働きを担っています。
【交感神経系】→ストレスや緊急時・活動時に適した身体状況に対応する。
【副交感神経系】→安定した状況下で活力を蓄える身体状況に対応する。
「副交感神経」は、リラックスするときのキーワードでよく出てきます。
それと活動を司る交感神経をひっくるめて自律神経と呼ぶんですね。
ではその場所とは?
図出典:「自律神経系の働き」九州食肉学問所 より
https://butcher.jp/smp/freepage_detail.php?cid=472&fid=31
脳でも心臓付近でも全体でもない。
頭の下の方から腰まで背骨ずらっと自律神経でした。
厳密に言うと背骨の脇。脊椎という背中の骨の中を脊髄が走り、そこから交感神経の枝が分岐しています。
交感神経は脊髄の外側から出て、おなか側に回って脊髄の両わきにある交感神経幹に入ります。
そして各臓器など全身に情報を伝えます。
副交感神経は、中脳、延髄、脊髄の下部から出て、身体の中にのびています。
自律神経の役割とは?
交感神経が働くと脳と体が緊張します。
副交感神経が働くと脳も体もリラックスします。
活発に動くべき昼間は交感神経が働いて、眠る時間の夜には副交感神経が働くのが普通。
活発なとき&休むときが認識できず、場違いなところで働いてしまうのが、自律神経の乱れと言われる状態です。
場所 | 交感神経 | 副交感神経 |
心臓 | 脈拍が早くなる | 脈拍が遅くなる |
血圧 | 高くなる | 低くなる |
唾液 | 少なくなる | 多くなる |
胃 | 縮んで硬くなる | 軟らかくなる |
胃液の量 | 減る | 増える |
小腸・大腸 | 動きが悪くなる | 動きが早くなる |
涙 | - | よく出る |
全体 | 脳や体が活発に動く 働く・学ぶ・遊ぶ |
休む・眠る 体を治す |
自律神経に影響する4つのストレス
自律神経に影響するのは、以下の4つのストレスと言われています。
1. 精神的ストレス(人間関係、環境)
2. 構造的ストレス(体のゆがみ)
3. 化学的ストレス(食事やにおい)
4. 温度と湿度のストレス
4つのストレスへの対処法
1は解決の仕方は人それぞれですね。
自分が思うようにはならないのがこの世の常ですから。
でも2・3・4のストレスは、自力で対応できそうです。
つまり、
体のゆがみをなくし、
食事に気を配り、
室温・体温をほどよく調節する。
これだけでも、自律神経の乱れはいくらか修正されていくはずです。
整体師の方のブログに書かれていたのですが、脊髄(背骨)が大事なので前屈はいいそうですよ。
あと、首のまわりをもむと副交感神経が優位になるためリラックスするとか。
なるほど、寝るときには首回りを温めると良いかも。
食事については、神経伝達物質を意識的に摂ることで自律神経の働きを支えることが可能です。
さて問題は、1の精神的ストレス。
根本原因の解決は難しくても、気持ちを穏やかにする方法はたくさんあります。
体を動かすのが良いですが、それも面倒な場合は、自律神経を癒す音や音楽を聞くことが手っ取り早いです。
香り(アロマオイル、お香など)もすぐに神経に反応するのでおすすめです。
気持ちを落ち着かせる方法として、瞑想も最近流行っていますね。
ご参考になれば幸いです。