2019年3月19日放送の日テレ「スッキリ」で頭痛体操を紹介していました。
頭痛の起こるメカニズムを知りつくした医師が考案した体操なのでとても理にかなっているように思えます。
見逃した方のために、放送の内容をまとめておきます。
【解説・指導】坂井文彦医師
埼玉精神神経センター
頭痛専門医 40年間で10万人以上の頭痛治療に携わる
Contents
頭痛は首と肩からケアしていく
頭痛のときは痛む頭を押したりマッサージしてなんとか楽になろうとしますよね。
でも医師によると、刺激を与えるべきはそこではなく、頭を支えている「首」なのだそうです。
「首の後ろを押すと痛いところ(痛点)があります。そこを押すことで痛みの経路を遮断し、頭痛を抑えられることもあります」(番組中・坂井医師談)
頭痛の対処は頭ではなく首であることがよくわかります。
ただし頭痛の種類によって予防法・緩和の仕方が違うので、それぞれについて説明いたします。
頭痛の種類と見分け方
よく見られる代表的な2つの頭痛の特徴です。
(参考:タケダ健康サイト https://takeda-kenko.jp/navi/)
片頭痛(偏頭痛)
【仕組み】こめかみ部分の動脈や脳の血管が拡がる→血流が増す→周辺の神経が刺激される→頭痛
【症状】頭の片側にズキンズキンと脈打つように痛むのが特徴。
体を動かすと痛みが激しくなり、仕事や家事など生活に支障をきたします。
女性に多く、慢性的に繰り返す頭痛です。
きっかけとなるのは、季節の変わり目・温度変化・女性ホルモンの変化・ストレスから解放された時など。
原因はさまざまですが、収縮していた血管が急激に拡張するとおこります。
緊張型頭痛
【仕組み】ストレスを感じる→頭のまわりの筋肉が緊張して収縮→痛みが起こる
【症状】頭を取り囲むように、締め付けられるような痛み。
連日ダラダラとその痛みが続き、肩こりや目の疲れもあります。首を回したときにめまいが起こることもあります。
慢性的に繰り返す頭痛の中で最も多いタイプといわれています。
男女を問わず、幅広い年齢層にみられる頭痛です。
ざっくり分けるなら、片頭痛は「血管」、緊張型頭痛は「筋肉」、と覚えておくと良いですね。
頭痛を予防・緩和する体操
番組では、上記の2つの頭痛に効果的なストレッチを紹介。
(関節痛・筋肉痛の人はご遠慮ください)
この部分の緊張をほぐすことで頭痛を和らげることができます。
1.片頭痛予防の体操
首をストレッチします。
- 脚を肩幅に開く
- 背骨を意識する
- 顔をまっすぐに前に
- そのまま体をまわす
この動きを1分間を1セットとして1日5セットすると予防になるそうです。
座ったままでもOK。家事や仕事の合間にできますね。
※予防なので頭痛の痛みが出ているときはやってはいけないそうです。
2. 緊張型頭痛緩和の体操
肩をストレッチします。
- 肩を意識して大きく肩をまわす(上着を脱ぐような動作)
- 反対方向にもまわす(リュックサックを背負うようような動作)
※首を動かさないようにすることがポイント
前回し・後ろ回しを5回ずつを1セットとして2回。朝と夕に行います。
頭痛が始まったなと思ったらやってよし。これで頭痛が和らぐそうです。
ただしその頭痛が「片頭痛」だった場合は逆に症状がひどくなるそうで、緊張型頭痛のときに効果的なストレッチです。
逆に言えば、この動きをやってつらければ緊張型ではなく「偏頭痛」だという判断目安になるとも言えます。
肩をコキコキと鳴らすのは大丈夫?
肩が凝ったときに首をぐるんと回して肩を鳴らす動作をやりがちですが、医師によるとこれはあまり良くないとのこと。
首や肩に負担がかかってしまうので、頭痛緩和にはならないそうです。
これをやると一時的にすっきりした気になりますが、頭痛を防ぐなら首全体・肩全体を伸ばしてストレッチした方がよいということです。
眼精疲労からくる頭痛は?
目の周りの筋肉・顎の筋肉の疲れが原因なので、緊張型頭痛体操でOK。
これもつい目の周りをマッサージしてしまいがちですが、それに加えて体をまわして首の緊張をほぐしてあげることが疲れをとる近道のようです。
頭痛の種類と対処法、予防法についてでした。
ご参考になれば幸いです。